珈琲ノート

ミル・グラインダーの選び方

珈琲ノート

「豆の状態で冷凍保存&飲む直前に挽くのがおすすめ」とお伝えしてからだいぶ時間がたってしまいました。
「どんなミルがいいの?」の答えを探して情報収集していましたが、交友の広い友人が発したSNSの一声で集まるミル情報の濃さに圧倒されておりました。

情報を整理しながらも下記の葛藤で頭を抱え、なかなか進まなかったのも事実です。
・自身で使用経験のないミルを無責任にお勧めできない
・使用経験があるミルであっても ほんの数種類なので比較検証が不十分なうえ、機械に疎い文系素人がまとめた情報が果たして役に立つだろうか? と。(生真面目の泥沼)

一方で、コーヒーを飲むのが好きな方は長年にわたり本当においしい一杯を探求されているので、ミル・グラインダーにもこだわって、使用感をプロ並みに細かくレポートしている方が多くいらっしゃいます。

「どんなミルがいいの?」に対して、このページでお伝えする結論は、
【まずは自身のライフスタイルにおいて、「手動」と「電動」どちらが良いかを選択の上、「コーヒーミル おすすめ 手動/電動」で検索が近道です!プロの皆様の使用感レポートの中で、予算に見合ったものを選択してください】です。

・・・と、他人任せを大々的に宣言して気が楽になりましたので、「ノート」と題したこのページの役割に甘んじて以下を公開します。

「ミル」と「グラインダー」の違い

「どんなミルが良い?」の前に、私自身が理解できていなかった「ミル」と「グラインダー」の違いについて調べてみたところ、同じように疑問に思う方は多い様で、割とすぐに答えに辿り着けました。

結論は「ミルとグラインダーの明確な定義分けは無い」でした。

「ミルはコーヒーを挽く器具の総称のようなもので、グラインダーは電動で挽くものを指す傾向がある」という表現がありましたが、当店で使用している電動ミルも商品名は『業務用コーヒーミル』と表記されており、一概に「グラインダー=電動」というわけでもありません。
「ミル=砕く、グラインダー=切る イメージ」と表現されている方もいました。

特に決まっていないという事なので、それぞれに素敵なニックネームをつけたいと思います。

『手動』『電動』の選択

コーヒーミルは、大きくは『手動』と『電動』の2つに分かれ、それぞれにメリット、デメリットがあります。どちらのタイプを選ぶかは、コーヒーを飲む頻度や、抽出に費やせる時間、ミルの設置場所など、個々のライフスタイルによるので「ご自身の楽しみ方に合うものを選んでください」になってしまいます。

ただ、「寝坊した朝でも必ず1杯のコーヒーを飲んでから出たい!」「一度に3人分以上淹れたい」という方には電動の方が使いやすいと思います。

忙しい朝に、手挽きの香りを穏やかに楽しめる 時間と心にゆとりのある方(理想です)、
ゆっくり手挽きを楽しんでいても奥様に睨まれないご主人(憧れます)は幸せだと思います。

メリット デメリット
手動 ・デザインの選択肢が多くインテリアに合わせて楽しめる

・コンパクトで収納しやすい

・価格設定が幅広い

・挽くのに時間がかかる

・均一に挽くためのコツがいる

・挽き目の調節が少し面倒

・一度に多くの豆を挽けない

電動 ・ボタン一つであっという間に挽ける

・一度に多くの豆を挽ける

・挽き目の調節が簡単

・設置する場所を確保する必要がある

・機械音が大きいので気を遣う

刃の性能にこだわって

粉の挽き目はコーヒーの味わいに大きく影響するため、「刃の性能がよく、粉の挽き目が揃うもの」を選んで頂くと、長く味わいを楽しむことができます。

刃の性能がよくないミルで挽くと、粒の大きさがばらつき、大量の微粉が出てしまいます。微粉は過剰抽出やえぐみの原因となり、粒度のばらつきがあると湯が均一に浸み込まず、抽出濃度にムラが出て風味を十分に堪能できなくなります。

また、挽くときに熱が加わるとコーヒーの香りが逃げてしまうため、できるだけ摩擦熱を出さないこと、
抽出器具に合った粒の大きさに挽くことも大事なので、粒度の調整ができる もしくは自身の淹れ方に合った粒度で挽けるミルを選んでください。

評価の高いミルは
「切れ味が良い、粒度が均一、摩擦熱が出ない、挽き目調整可能」あたりが共通のキーワードとして謳われています。


ご参考までに私が使用したことのあるミルと、知人からいただいた情報の一部をレポートします。(注意:「参考価格」は当店での入手時もしくは検索時点の情報です)

【手動:手挽き入門 編】
HARIO セラミックコーヒーミル・スケルトン MSCS-2B

◇商品情報◇
丸洗いができるセラミックコーヒーミル。臼はセラミック製、金属部はステンレスを使用しているので、丸洗い可能。フタをすればコーヒー粉の保存容器に。ミル本体はフタの上に重ねられるので、小スペースで収納できます。滑り止めカバー付きなので安定してコーヒー豆を挽くことができます。

本体サイズ:幅172×奥行93×高231mm口径90mm
重量(個箱含む):約600g
容量:コーヒー粉100g
参考価格:¥3,850(税込)

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スペシャルティコーヒーと出会って最初に購入した手動ミルです。自宅で楽しむ分には申し分ない品質で、微粉も気になるほど発生しません。ただ、思ったよりも時間がかかり、数杯分を挽こうと思うと何度も「そろそろ終わり?」と残りの豆を確認したくなります。滑り止めのカバーは付いていますが、テーブルで固定したまま回すのが疲れてくるので「足で挟んで回します」というコメントもあります(私も…)。
「普段は粉で購入するけれど、時間に余裕のある時は豆を挽くときの香りや感触も楽しんでみたい」という方にはコストと性能のバランスは程よい商品かとおもいます。

【手動:お手ごろ価格なのに万能過ぎる 編】
OYUNKY 製品番号:‎W202A

◇商品情報◇
セラミック製カッターは摩擦熱が発生しにくく、熱によるコーヒー粉へのダメージを減らします。
全体取り外し可能な構造で、丸ごと洗えます。いつまでも衛生的でキレイな状態を保ちます。
コーヒー豆だけでなく、緑大豆、黄大豆、ピーナッツ、ゴマ、お米、香辛料など様々な食材も挽けます。おしゃれなデザインに高い機能性。

本体サイズ:幅68×高164mm
ハンドルの長さ:165mm
重量:約323g
容量:コーヒー粉50g
参考価格:¥1,700(税込)

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当店でリピートオーダーをいただいているお客様よりご紹介いただきました。
電動や木製の手動式等いろいろと試されたうえで、現在のライフスタイルに合う
こちらのミルをお使いになっているそうです。
「手の小さい方や挽く力が弱い方には向かないかもしれません」とのコメントも頂いていますが
「値段も手ごろ、挽き具合が簡単に調節でき、丸洗いできる」点がお気に入りとおっしゃる通り、
この価格でここまで一台多役の万能ミルがあると知っていたら、私もこちらを手動第1号として買っていました!

【手動:デザインにも挽きやすさにも拘りたい 編】
TIMEMORE(タイムモア) C2

◇商品情報◇
ボディにアルミを採用し、表面がダイヤモンド・パターン加工になっておりグリップしやすいデザインです。重量感と高級感のある、質感がとても高いミルです。ベアリング内蔵により手を離してもハンドルがしばらく回り続けるほど、スムーズな動きを実現。非常に少ない力で軽々と挽くことが可能です。さらに、手の小さな方でも握りやすい52mmのコンパクトなボディ。

本体サイズ:幅52 mm × 高147mm
ハンドルの長さ:159mm
重量:430g
粗さ調節:約36階段
参考価格:¥7,980(税込)

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「コロナ禍(在宅勤務)でハンドドリップにハマった」という友人おすすめのハンドミル。刃の性能が最高級クラスの製品に引けを取らない上、値段も1万円以下 とコストパフォーマンスの良さが高評価を得ています。
「ベアリング内蔵により非常に少ない力で軽々と挽くことが可能」なのは女性にはうれしい機能です。また、10gあたり20秒強で挽けるというのも魅力です。

【手動:満場一致の最高級品 編】
COMANDANTE coffee grinder

◇商品情報◇
本体サイズ:Φ61×H152mm[ハンドル] W160×H60mm
※ハンドル装着時はおよそH182mm
本体重量:約629g
ミル刃:ニトロ・ブレード
生産国:ドイツ
一度に挽ける容量:焙煎豆約40g

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コーヒーグラインダーの最高峰ともいわれるComandante
こちらも私は所有していませんが、正規品は4万円~
刃の性能がずば抜けてよく、微粉がほとんど発生せず手動とは思えない均一さが出せるとの評価。デザインもスタイリッシュで、「このミルを選ぶ人は相当コーヒーにこだわる人なんだろうな」と思わせる一台です。

もともと高級高品質なものですが、コロナ禍で更に品薄となり、正規輸入品が入手しにくい状態。並行輸入品で入ってきているものはさらに価格が高騰しているそうです。
プロの間でも世界最高峰と名高く、価格以外のマイナスコメントは探せなかったほど。「どんなに高くても良いので とにかく一番いいもの」をお求めの方はこちらを選んでおけば間違いなさそうです。

【手動:番外編】
Melitta MJ-506 アンティークコーヒーミル

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10年以上前に家族が購入したもので同じ型番のものは既に販売されていませんが、同等商品の価格は 3,000円~7,000円。
アンティークデザインで挽くときの音や香りもダイレクトに楽しめるのですが、挽きの終盤になると、刃に弾かれた豆の破片がガシガシ飛び散るため 出番が少なめです。最近のシリーズは蓋がついているデザインになっているのも納得です。


【電動:我が家の1号機】

BONMAC (ボンマック) コーヒーミル BM-250N

◇商品情報◇
小型ながら重量感のあるボディで設置場所をえらびません。
従来のものに比べ大変静かなミルです。

本体サイズ:W120×D200×H360mm
本体重量:3kg
挽き刃:フラットタイプ
ホッパー容量:250g
挽き目調節:16段階
参考価格:18,000円弱

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のちに焙煎技術を教えていただく師匠の勧めで この一台を買ってから、毎朝コーヒーを飲む習慣ができました。
業務用としても使われるフラットタイプの刃で、ムラなく均一に挽けます。
挽くスピードも速く20gなら6~7秒ほど。
朝の2杯分+水筒に入れて持参する3杯分 合計5杯分であっても一気に挽くことができます。

↓機械音と20gを挽くスピードを確認いただけます/音量設定ご注意ください↓

【電動:我が家の2号機】
Melitta コーヒーグラインダー バリオ VARIO-E CG-124 ブラック

◇商品情報◇
最上級コニカル形式のミル刃、挽いた豆が約142gまで入る取り出しやすい受け皿。
超極細挽きのエスプレッソから粗挽きまで幅広く使えるオールマイティな一台。

本体サイズ:W120×D160×H350mm
本体重量:3.1Kg
ホッパー容量:220g
挽き目調節:40段階
参考価格:20,000円弱

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低速で挽くタイプで摩擦熱を抑えられるので風味や香りを損ないません。
松田屋珈琲として営業を開始する際、購入しました。現在の業務用ミルを購入するまでは、こちらのミルを使用して挽いた粉を商品としてお届けしていました。
20gの豆は20秒弱で挽けます。
モーター音が響くので、朝早い時間には部屋の窓を全て閉めて使います。

↓機械音と20gを挽くスピードを確認いただけます/音量設定ご注意ください↓

個人的にはMelittaさんの方が耳に響く印象ですが、デザインがすっきりしていて省スペースなので自宅ではこちらが毎朝活躍中です。
電動ミルは事前に機械音も確認できると安心ですね。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。
ご自身に合ったミルとの出会いにより、コーヒーの香り、感触までも楽しんでいただければ幸いです。

一方で、松田屋珈琲としては ミルの値段の違いによる品質の差が出ない焙煎を目指してまいります。

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